先日頭痛に関するお話をしましたが、皆様は普段どのくらい頭痛薬を飲まれていらっしゃるでしょうか?
人によっては頭痛がひどく、月10回以上は飲んでいるという方もいらっしゃることでしょう。
今回は、頭痛薬をたくさん飲まれている方に知って頂きたい薬物乱用頭痛に関するお話になります。
薬物乱用頭痛とは、簡単に言いますと頭痛薬を過剰に飲まれる事で起こる頭痛です。
国際頭痛学会様によりますと・・・
■頭痛が頻繁に(月15日以上)ある。
■■か月を超えて、定期的に1か月に10日以上エルゴタミン、トリプタン、オピオイド、または複合鎮痛薬を使用している。
■単一成分の鎮痛薬、あるいは単一では乱用に該当しないエルゴタミン、トリプタン、鎮痛薬、オピオイドのいずれかの組み合わせで合計月に15 日以上の頻度で 3 か月を超えて使用している。
■頭痛は薬物乱用によって発現したか、顕著に悪化している。
上記などがあてはまれば薬物乱用頭痛の可能性がございます。
他にも、朝起きたら頭痛がある・頭痛薬を飲んでも効かない・頭痛の痛くなる箇所や程度が違ってくる・予防的に頭痛薬を飲んでいる方も可能性がございます。
つまり、頭痛に悩んで頭痛薬を飲んでも効かなくなっている、もしくは逆にひどくなっている場合に薬物乱用頭痛が疑われるという訳ですね。
ではどうすればこの辛い症状を脱することができるの?というお話ですが、重要な事は薬の使用を中止することです。
ですが、ご自身の判断だけで薬をすぐに中止するのはオススメではありません。
そもそも頭痛がひどくて頭痛薬を飲んでいる訳ですから、急に止めても非常に痛いですし、離脱症状が起こる可能性だってございます。
ですので「私薬物乱用頭痛かも・・・」と心当たりはある方は、我慢なさらずにまずは頭痛外来や内科、脳神経内科で受診をすることをオススメいたします。
受診すれば様子を見ながら徐々に薬を減らしたり、他のお薬に変更をすることもできます。
また、薬物乱用頭痛になるきっかけを作った大元の頭痛にもしっかりと対応して治療頂けますよ。
頭痛というのは非常に不快な物で、場合によっては日常の生活に支障をきたす物でもあります。
ずっと1人で悩んで頭痛薬を飲んでいたけど、このお話を見ていたら薬物乱用頭痛かもしれない・・・と思われた方は、先述したとおり我慢せずに受診をされることをオススメいたします:)