東洋から見た
花粉と黄砂の防御方法

今回は東洋から見た黄砂と花粉から防御するために、負担を増やしにくくする土台の整え方についての紹介になります。
 

※ここでいう「防御」は、症状を治すという意味ではなく、日々の工夫で“影響を受けにくい状態を目指す”という趣旨です。

 

 

東洋から見ますと、皮膚や鼻・粘膜に関係しているのは「肺」になります。

 

他にも肺には衛気(えき)という、体表を守るバリアのような働きのイメージを体に巡らせる役割もある、と説明されることがあります。
 

※衛気は漢方の枠組みの言葉であり、西洋医学の免疫機能と一対一で同じ意味ではありませんが、「外からの刺激に対して守りを保つ」という捉え方として使われます。

 

 

肺が弱い方ですと、粘膜や皮膚が乾きやすくなり、鼻や肌の乾燥、風邪を引きやすいといった傾向が出ることがあり、結果として花粉や黄砂の影響を受けやすく感じる方もいます。(※感じ方には体質や生活条件で個人差があります。)

 

 

また、東洋の世界では呼吸は肺と腎が重要な働きを果たすと考えます。もし腎と肺の働きがうまくいっていないと、呼吸が整いにくく感じたり、喘息などが目立つ一因になると捉えられることがあります。

※ここも「原因がこれだけ」と断定するのではなく、複数要因の一つとして整える、という位置づけでお読みください。

 

他にも衛気は脾にも関係していると考えられていますので、一緒にケアをすると良いでしょう。

 


脾は、食事から土台を整える働きのイメージで語られることが多く、冷たい飲食や食べ過ぎが続くと、体の余力が落ちたように感じる方もいます。

 

つまり、花粉や黄砂からのダメージを緩和する為には肺を中心に、そして脾・腎のケアも合わせて意識することが大切、という整理になります。※ただし、これらはあくまで東洋医学の枠組みの話であり、西洋医学とそのまま同義に置き換えるものではありません。

ここからは「所作(過ごし方)」です。


花粉や黄砂に関しては、体の土台づくりに加えて、回避(付けない)・持ち込み低減(落とす)の工夫がとても重要です。

 

これらは東洋医学に限らず、一般的な花粉対策としても広く推奨される考え方で、まず優先して取り入れてください。

 

 

A)外出前の所作:出る前に“ガードの形”を作る

 

・服装は“払える素材”を選ぶ:ウールや起毛は付着しやすいので、可能なら表面がつるっとした上着にします。
 

・髪はまとめる/帽子を使う:髪は花粉が付きやすいので、まとめるだけでも持ち込みが減ります。
 

・目と鼻を守る道具を固定する:マスク+メガネ(伊達メガネでも)を基本形にします。
 

・外出の時間帯をずらす:可能なら、風が強い時間帯や外がかすむ日は“短時間で済む動線”にします。

 

 

B)帰宅直後の所作:家に入る前の30秒が勝負

 

・玄関で上着をはたく:数回で構いません。室内に入れる前に“落とす”が合図です。
 

・可能なら、上着は室内に持ち込まない:玄関側に置く/別の場所に掛けるだけでも違います。
 

・先に手洗い→うがい→鼻まわり:いきなりリビングに行かず、まず“洗う流れ”を固定します。
 

・顔は“こすらず、押さえる”:強くこすると荒れやすいので、洗顔もタオルも押さえるようにします。

 

 

C)鼻・喉・目の所作:乾燥させないのが“防御”の基本

 

・うがいは回数よりタイミング:帰宅後と就寝前の2回を固定すると続きます。
 

・鼻をかむ時は片側ずつ、強くやりすぎない:粘膜が荒れやすい方は特に“丁寧に”が大切です。
 

・鼻うがい(生理食塩水):合う方では、鼻の不快感が軽く感じられることがあります。

行う場合は、専用製品の説明に従い、器具を清潔に保ってください。痛みが出る、しみる、耳がつらいなどがある場合は無理に続けないでください。
 

・目はこすらず、洗い流す:違和感がある日は洗眼や、濡らしたコットンでそっと拭うなど、刺激を減らします。
 

・部屋の湿度を下げすぎない:加湿器がない場合は、濡れタオルを干す、洗濯物を室内に置くなどで調整します。

 

 

D)夜の所作

 

・寝る前のスマホ時間を短くする:交感神経が立つと呼吸が浅くなりやすいので、可能なら就寝30分前は画面を減らします。
 

・湯気のある一杯を作る:白湯、温かいお茶、温かい汁物など。乾きを助長しにくい形が向きます。
 

・入浴は“温めてほどく”:熱すぎない湯で短めでも構いません。冷えが強い方は足湯でも十分です。
 

・寝具で首・肩を冷やしにくくする:首元が冷えると呼吸が浅く感じる方もいるため、薄いストールなどで調整します。

 

 

E)部屋づくりの所作:掃除は“舞い上げない形”で

 

・掃除は乾拭きより、先に湿らせる:乾いた状態で掃くと舞いやすいので、可能なら濡れシートなどで。
 

・換気は短時間で:長く開けっぱなしより、短く区切る方がコントロールしやすいです。
 

・寝室を最優先で整える:睡眠が崩れると回復が追いつきにくいので、まず寝室の湿度と清潔を優先します。

ここからは食材です。ポイントは「肺は乾かしすぎない」「脾は冷やさない」「腎は支える」です。

 

症状を治す目的ではなく、花粉や黄砂の時期に“守りの余力を保つ”ための食べ方として取り入れてみてください。

 

 

まず、肺をいたわる(うるおいの意識)としては、
梨、豆乳、白きくらげ、白ごま、松の実、れんこん、大根、バナナが取り入れやすいです。

 

温かい汁物に「れんこん+大根」を入れるだけでも続けやすくなります。乾燥しやすい方は、温かい飲み物を一回増やすだけでも体感が変わることがあります。

 

次に、脾を整える(冷やしすぎない、土台を薄くしない)としては、
ヤマイモ、かぶ、人参、ジャガイモ、いんげん豆、枝豆がおすすめです。

 

冷たい飲食が続くと、だるさや重さが出やすい方もいますので、まずは「温かいものを先に」「よく噛む」「夜遅くに食べ過ぎない」を合図にしてください。

 

そして、腎を支える(黒い食材を少量ずつ)としては、
黒ごま、黒豆、黒米、黒きくらげが使いやすいです。

 

黒米を少し混ぜて炊く、和え物に黒ごまを振る、味噌汁に黒きくらげを足すなど、“少量を毎日”が続けやすい形になります。

 

取り入れやすい簡単例としては、
 

・れんこん+大根の温かいスープに、豆乳を少量足してまろやかにします。
 

・味噌汁に、黒きくらげと人参を足して、最後に白ごまを少し振ります。
 

・ごはんに黒米を少量混ぜ、枝豆やいんげん豆を副菜で添えます。
 

このあたりから始めると負担が少ないです。

注意点(大切です)
 

今回の内容は、花粉や黄砂の時期に「負担を増やしにくくする」ための一般的な工夫であり、治療の代わりにはなりません。

 

体質や生活条件で感じ方には個人差があります。

 

 

すでに症状が強い、長引く、息苦しさやゼーゼーがある、発熱や強い痛みがある場合は、他の原因も考えられますので、無理をせず医療機関や薬の専門家へ相談してください。

 

治療を受けつつ、今回の所作と食材を“無理のない範囲で”併用していただくのがおすすめです。

 

 

しっかりと治療をすると共に、今回ご紹介した食材や所作も意識されてみて下さい。

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