顔面痛はなぜ起こる?考えられる原因と受診の目安、漢方での考え方

顔の一部がズキズキする、頬やあごのあたりが痛む、突然電気が走るような強い痛みが起こる……。

 

このような「顔面痛」に悩まされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

顔の痛みは、頭痛と同じように原因が一つとは限りません。

 

歯やあごに原因があることもあれば、鼻や副鼻腔、神経などが関係していることもあります。

 

そのため、「顔が痛いから、とりあえず痛み止めや漢方薬を飲んでおこう」と考えるのではなく、まずは原因を確認することが大切です。

 

今回は、顔面痛で考えられる主な原因や受診の目安、そして顔面痛に用いられることのある漢方薬「清上蠲痛湯(せいじょうけんつうとう)」についてご紹介します。

顔面痛にはさまざまな原因があります

 

「顔面痛」といっても、痛む場所や痛み方によって考えられる原因は異なります。

 

例えば、むし歯や歯周病、歯の根の炎症などが原因となり、頬やあごまで痛く感じることがあります。

 

また、顎関節の不調や副鼻腔の炎症などでも、顔の周辺に痛みを感じることがあります。

 

そして、顔面痛の原因として知られているものの一つが「三叉神経痛」です。

 

三叉神経は、顔の感覚などに関わっている神経です。

 

三叉神経痛では、一般的に顔の片側に電気が走るような強い痛みが突然起こり、洗顔や歯磨き、食事、顔に触れるといったちょっとした刺激が痛みのきっかけになることがあります。

 

このほかにも、帯状疱疹のあとに神経の痛みが残る帯状疱疹後神経痛など、顔面痛を引き起こす原因はいくつもあります。

 

つまり、「顔が痛い」という症状だけで原因を決めることは難しいのです。

顔面痛が続く場合は医療機関へ

 

顔面痛が続いている場合には、自己判断だけで対処を続けず、一度医療機関で相談してみることをおすすめします。

 

例えば、

歯や歯ぐき、あごの周辺に違和感がある場合は、歯科や歯科口腔外科。

 

鼻づまりや鼻水、頬の奥の痛みなどを伴う場合は、耳鼻咽喉科。

 

顔の片側に電気が走るような強い痛みを繰り返す場合には、脳神経内科や脳神経外科、口腔外科などが受診先の選択肢になります。

 

症状によって適した診療科は異なりますので、どこを受診すればよいのか分からない場合には、まずかかりつけ医などに相談し、適切な診療科を案内してもらうのもよいでしょう。

急な激しい頭痛を伴う場合は注意

 

顔面痛とともに頭痛が起こる方もいらっしゃいます。

 

特に、今まで経験したことがないような激しい頭痛が突然起こった場合や、発熱、手足の麻痺・しびれなどを伴う場合には注意が必要です。

 

普段からある慢性的な頭痛や顔面痛とは別の原因が隠れている可能性もありますので、このような場合には早めに医療機関を受診してください。

顔面痛に使われることのある「清上蠲痛湯」

 

顔面痛に使用されることのある漢方薬の一つに、「清上蠲痛湯(せいじょうけんつうとう)」があります。

 

一般用漢方製剤における清上蠲痛湯の効能・効果は、「体力に関わらず使用でき、慢性化した痛みのあるものの次の諸症:顔面痛、頭痛」となっています。

 

名前を初めて聞いたという方も多いかもしれませんが、正式な効能・効果にも「顔面痛」と「頭痛」が記載されている漢方薬です。

 

ただし、ここで注意したいのは、「顔面痛なら清上蠲痛湯を飲めばよい」という意味ではないということです。

 

先ほどご紹介したように、顔面痛には歯やあご、副鼻腔、神経など、さまざまな原因があります。

 

原因となっている病気の治療が必要な場合には、漢方薬だけで対処しようとせず、その原因に応じた治療を受けることが大切です。

漢方では症状だけで薬を決めるわけではありません

 

漢方では、同じような症状があっても、体質やそのほかに現れている症状などを含めて考えます。

 

そのため、顔面痛や頭痛があるという理由だけで、必ず清上蠲痛湯が適しているとは限りません。

 

また、「漢方薬だから体にやさしい」「自然のものだから誰でも飲める」というわけでもありません。

 

漢方薬も医薬品です。

 

医師の治療を受けている方、妊娠中または妊娠の可能性がある方、胃腸の弱い方などは、服用前に医師や薬剤師、登録販売者へ相談してください。

 

ほかの薬や漢方薬を使用している場合にも、成分が重複することがありますので注意が必要です。

長く続く顔の痛みは、まず原因を調べることから

 

顔面痛が続くと、

「この痛みを何とかしたい」

という気持ちから、まず薬を探したくなることもあると思います。

 

しかし、顔面痛は歯やあご、副鼻腔、神経など、さまざまなところに原因が隠れている可能性があります。

 

大切なのは、痛みだけを抑えることではなく、まず何が原因になっているのかを確認することです。

 

そのうえで必要な治療を受けたり、症状や状態に応じて漢方薬を選択肢の一つとして検討したりするとよいでしょう。

 

以前から顔の痛みが続いている方や、繰り返し強い痛みが起こる方は、「いつものことだから」と我慢を続けず、一度医療機関で相談してみてください。

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